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クリニックの電話が『取れていない時間帯』を、院長先生はご存じですか

鳴り続ける電話と、目の前の患者さんへの対応。受付スタッフが板挟みになる時間帯があることを、診療室にいる院長先生は気がついていますでしょうか?今回は、私が貴院の現場に入らせていただいて見えてきた、電話まわりの3つのチェックポイントと、増員に頼らずに仕組化で改善する方法をお伝えします。

メディカルサインの中村です。

「ホームページからの問い合わせは増えたはずなのに、新患の予約数があまり伸びない。」こんなご経験はありませんか?

最初はWeb側の問題を疑うのですが、現場の様子を観察すると、原因が電話に集中していることが少なくありません。診療の合間に鳴り続ける電話に、受付スタッフ1名が対応しきれずに、3コール、5コール、10コールと鳴り続ける時間帯がある。診療室にいる院長先生の耳には、その音は届きにくいものです。

1つ目:『取れていない時間帯』があるかを確認する

最初にお願いしたいのは、対策ではなく棚卸しです。

多くの貴院で、電話の応答状況は『感覚値』のまま運用されています。「だいたい取れていると思う」「忙しい時間帯だけ少し落ちているかも」。この曖昧さが、機会損失の温床になります。

現場で見ていると、取りこぼしは特定の時間帯に集中します。よく見えるのは、午前9〜10時の診療開始直後、12〜14時の昼休み前後、夕方17時以降の終診間際の3つの帯です。スタッフが診療補助に入っている、片付けに入っている、休憩で1人対応になっている。どこも『電話だけに張り付ける状態ではない』時間帯です。

電話システムには、着信件数と応答件数を時間帯別に書き出せる機能が標準で付くものもあります。1日30件着信して、応答が15件なら、応答率は5割。残りの15件のうち、何割が新患の問い合わせだったかは分からなくても、『取れていない電話が1日15件ある』という事実が、判断の起点になります。

数字を見たうえで「これは許容範囲」と判断するなら、それで構いません。問題は、見ないまま運用が続いてしまうことです。

2つ目:応答の改善は、『増員』より先に『時間帯シフト』を疑う

応答率の話を院長先生にお伝えすると、最初に出てくる選択肢は『受付スタッフの増員』です。ただ、この選択肢はいま、現実的ではなくなりつつあります。

医療業界の有効求人倍率は、全産業平均の2倍前後で高止まりが続いています。受付スタッフを1人採用するのに、3〜6ヶ月かかる院も珍しくありません。採用ができても、教育期間中はむしろ既存スタッフの負荷が増えます。

増員に動く前に確認していただきたいのは、『どの時間帯で取りこぼしているか』『その時間帯にスタッフが何をしているか』の2点です。多くの院で、取りこぼしの時間帯にスタッフは別の業務(診療補助・会計・片付け・休憩)をしています。電話のためだけに人を増やすのではなく、その時間帯の電話をどう逃がすかを設計し直すほうが、ずっと早く効きます。

対応策としては、AI電話番による一次対応、診療内容や所在地などの定型問い合わせのSMS自動返信、LINEへの誘導、コールバック予約フォームの導入など、複数あります。貴院の規模・診療科目・既存システムによって、効く打ち手は変わります。

増員ではなく、業務の組み替えで応答は動きます。

3つ目:電話まわりの改善は、スタッフ離職という『二次被害』も止める

応答の改善は、売上だけの話ではありません。スタッフの定着にも直結します。

鳴り続ける電話と、目の前の患者さんへの対応を同時にこなす状況は、想像以上にストレス負荷が高いものです。現場に入らせていただくと、応答率が落ちている時間帯のスタッフの表情は、明らかに硬くなります。これが日常になっている院では、半年ごとに誰かが退職していくという悪い流れが続けておきます。

採用が難しい時代に、いま在籍しているスタッフの離職を1件防ぐことは、新規採用1名分以上の価値があります。離職後の再採用コスト、引き継ぎ期間中の生産性低下、残されたスタッフの士気低下。この3つを合算すると、退職1件あたりの実質損失は、感覚以上に大きくなります。

電話まわりの改善は、『売上の取りこぼしを防ぐ』ことと『スタッフを守る』ことを同時に進められる、数少ない領域です。

電話まわりから見直したいときは、ご相談ください

電話まわりは、Web集客のように派手な数字が出る領域ではありません。けれど、ここに手を入れた貴院では、新患予約の取りこぼしと、スタッフの定着の両方が静かに改善していきます。

メディカルサインは、医療広告ガイドラインの実務知識と、AI電話番・LINE・予約導線の設計をふまえて、貴院の電話まわりをWebとAIで併走支援しています。

『電話が鳴り続けて、診療に集中できない』『受付スタッフから疲れの声が出はじめている』。こうした違和感を感じられた院長先生は、ぜひ一度ご相談ください。

中村崇雄

中村崇雄メディカルサイン代表

20代をWeb業界で、30代を美容クリニックの広報・マーケティング担当として過ごす。2023年にメディカルサインを創業し、「Webと、AIに詳しい人が、院内に一人いる」状態を月額で実現するパートナーとして、医療現場のとなりで伴走している。

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